山椒の会 伝言板「かきかき」

出版伏流水「山椒の会」のメンバーおよびその周辺の人たちが書きたいことを気ままに書いてゆきます。よろしかったら、お付き合い下さい。
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『影印 武功夜話』印刷へ
 和本を復刻する場合、袋とじ頁の間に薄い和紙を入れ、それでコピーするのが一番よい。裏写りしないし、正しい寸法で複写できる。しかし、どうしても原本を傷めることになり、貴重な本ではこれができない。

 いま取り組んでいる『影印 武功夜話』もコピーはできず、所有者の吉田さんが撮影された写真をもとにしている。幸い、ていねいに見開きで撮られておりありがたいが、裏写りするのは避けられない。これをどう処理するかが問題になってくる。

 しかし、いまはいい時代になった。「フォトショップ」というパソコンのソフトを使うと、裏写りしている薄い部分を消し、表の本文を強調することができる。微妙な処理方法ではあるが、これを一枚一枚やっていくわけである。

 ところが、裏写りの他に、所によっては強い汚れやシミなどがあったりする。これに合わせると、今度は薄い文字屋や細い線が飛んでしまい、一発で処理するというわけにはいかなくなる。どうしようもない場合には出力したものをコピー機で調整したり、もっと原始的に切り貼りして、版下を作ることになる。

 そんな作業もどうにか終わり、予定よりも遅れはしたが、今月半ばころに1、2巻ができあがってきそう。サイは投げられた、前へ行くしかない。本はB5判・200頁前後、本体各3500円(200部制作)。
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喜んで“お蔵入り”
 『影印 武功夜話』の3巻目に取り組んでいる。パソコンでの処理を終え、いよいよ完全版下へ。この調子で行くと、来月上旬には出来上がりそう。

 出版者の一人に「こんな本を作った」と贈っておいた。今日、電話がかかってきて「汚れや裏写りもなく、きれいにできている。フォトショプを使うのもうまいわ」と言ってくれた。

 プリントアウトした原稿のシミや汚れを一つ一つ、それこそ伊勢型紙の職人さんのようにカッターで切り取ってゆく。テンかゴミかの判断に迷うのもあり、文字の中にある汚れはおいそれと手を付けられないが、それでも行間にあるものは全部取り去った。そんなのが無数にあって根気を要したが、プロからそう言われるとうれしい。

 内容的にも値段的にも、よほどの人でないと手が出まい。それはいいとしても、心配なのは本の置き場所だ。21巻作るとなると大変な量になり、収納しておくスペースが問題になってくる。

 売るのは簡単ではないと、だんだん実感されてくる。その一方で完結しなければよけいに売れないとの思いもある。わが出版人生最後の大仕事となりそうである。
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「門外不出」が門を出た
 いま戦国史料『武功夜話』の影印本を作っている。この本は江南市の吉田家に秘蔵されてきたもので、同書の各巻には「此の書貸出の儀平に断るべし」「貸出無用之事」などと書かれている。戦国から江戸初期に生きた吉田孫四郎が21巻を書き、目が見えなくなってからは娘の千代女に口述筆記させた「千代女聞書」8巻、全部で29巻から成っている。

 同家の吉田蒼生雄氏により、すでに“全訳”で活字化された。新人物往来社から出版されるや異例の大ヒットとなったが、それだけにまた異論や反発も出されてきた。最も心を痛めたのは“偽書”とする批判で、それらの多くは活字本からの揚げ足取りのようなものだった。

 これだけ広く知られるようになった以上、原文そのものから検討・検証される必要がある。吉田さんは活字化に気の遠くなるような努力をされたが、このほど門外不出とされてきた同書の公開を決心された。吉田さんの話によると「村(前野村)の分家にも見せてこなかった」というほど、これまで極秘にされてきたそうである。

 影印本が出れば、研究の対象になる。専門家の間からは「興味はあるが、活字本だけでは研究材料にし難い」との声もあった。原文そのものが影印でも見られることとなり、これによって各方面からの研究が進むことを願っている。

 吉田さんが公開を決意され、当店から出させてもらえるのに感謝したい。これほどうれしいことはない。前途多難ではあるが、何が何でも完結にまで持っていきたい。
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体力のなさを知る
 年を取ると重いものが持てない。本は多く集まると重く、運ぶのはなかなかの重労働だ。いまはなるべく小さなダンボール箱に詰めるようにしている。

 昨日、値の付かないものや売れそうにないものをダンボール箱七つ分、見切った。こうした本は町にあるリサイクルボックスに捨てることにしているが、これだけを2階から運び下ろすのにも一苦労した。ここにはエレベーターがない。

 昨夜も腰に違和感があったが、朝起きてみると痛みがある。重いものを持ち歩いて、脊椎の隙間が縮んだようにも感じる。以前はあの程度のことなら何事もなかったのに、今回ばかりはめずらしく腰にきたみたいだ。

 用心してやったのに、このありさま。以前、ぎっくり腰になって、廃業を決意した書店人がいた。冗談に「腰を痛めないようでは一人前ではない」などと言ったりもするが、それが冗談ではすまなくなってきている。
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いい本にしたい
 森久士さんの第五作、タイトルが『神様とのお約束』と決まった。今度は小学生高学年向けの小説だ。お孫さんをかなり意識しての作品のようである。

 イラストは森さんの絵の師匠でもある北利子さん。本文用の39枚を受け取ってきたが、本の内容に似合ったいい作品となっている。物語の主人公はスズメの「すず男くん」で、ツバメやカワセミ、カラスなど多くの小鳥が登場してくる。

 このほど初稿を終え、一山越えられた。今回は総ルビで、これに手間取った。本のサイズはA5判、160頁前後のものになる。

 初稿ではすでに絵も入っており、本らしい誌面構成になっている。本当は対象となる子供に読ませて反応を確かめてみたいが、身の回りには年寄りばかりでそんな子供は一人としていない。これが悲しい。
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